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最新活動報告

海外眼科手術ボランティア体験記(ベトナム)2023

 2023年3月23日から27日にかけて、FFVメンバーの明田直彦・片山泰一郎の両名が、ベトナム北東部にあるQuang Ninh省のDong Trieu Town保健センターにて国際医療協力に従事し、特定非営利活動法人アジア失明予防の会の服部匡志医師及び現地ベトナム人眼科医とともに、2日間で約100例の白内障手術(超音波水晶体乳化吸引術、水晶体囊外摘出術)を執刀した。

 手術患者さんの年齢は50歳代から90歳代までで、男女比は同程度であり、核硬化の強い白内障・散瞳不良・虹彩癒着・チン小帯脆弱などを有する症例が少なくなかった。日本とは異なり、顕微鏡や手術機器の性能が十分ではなかったが、使える道具をフル活用しながら工夫して執刀し、特段大きなトラブルもなく手術を終えることができた。患者さんとは英語で意思疎通を図ることができないものの、ボランティアの学生たちの手助けが大きく、皆安心して手術を受けている印象であった。ベトナム人医師の手術レベルは年々向上しており、どんな症例でも淡々とこなし、水晶体囊外摘出術を含む手術を的確に行っていることに感銘を受けた。

 現地では、言語の壁を超えて温かくおもてなしいただいた。歓迎してくださった現地の医師・スタッフ・関係者の方々、技術面のみならずボランティア活動の心得など様々なことを指導してくださった服部先生、物資支援をしてくださった藤島先生、矢津先生、様々なアドバイスをくださった深川先生、川北先生、並びにFFV関係者に心より感謝の意を表したい。

モンゴル支援活動2023

 2023年6月15日から6月20日にかけて、FFVメンバーの楊浩勇、川北哲也、元横綱・日馬富士公平関の3人が、モンゴル国を訪問し、眼科手術開始に向けた準備作業および調査活動を行った。

 当初の計画では、第2回となる今回の訪蒙で眼科手術が開始できるよう準備を進め、眼科医療機器協会と各企業の多大なるご協力もあり、渡航前にすべての機器、器具、薬剤などの国外搬出が完了したが、残念なことにモンゴル県立病院側でのモンゴルへの輸入許可と税関における関税の減免申請等の手続きが長引き、実際の手術は延期となった。

 今回の渡蒙では、手術室、外来などに足を運び、詳細に手術に必要な機器、医療手術用具、薬品、滅菌機器などが現地にあるかどうかや、そのスペックと状態、数などを確認した。また、FFVを通じて昨年提供した小型細隙灯顕微鏡Smart Eye Camera (OUI Inc.)を用いて、現地眼科医が撮影した患者さんの写真の確認なども行った。

 手術には至らなかったが、今回の活動の成果として、両国の担当者による国際医療協力ネットワークの交流と連携の確認、寄贈する医療機器、器具、薬品の入国許認可と今後の搬送の状況、次回の白内障手術や翼状片手術に向けた機材、設備、薬剤の確認、患者のリクルート方法や適応基準の再確認、寄贈いただいた白内障手術機器の消耗品をモンゴルで確保できるかの検討などを行うことができた。次回の渡蒙では、白内障手術や翼状片手術等の支援活動を行う予定である。

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